d払いは、NTTドコモが提供するQRコード決済サービスです。スマートフォンで簡単に支払いができ、dポイントが貯まる・使えるのが特徴です。
事業者にとっては、新規顧客の獲得や売上アップが期待できる一方で、導入にあたっては手数料などの検討が必要です。
d払いとは？
d払いは、NTTドコモが提供するスマホ決済サービスです。QRコードを使って簡単に支払いができ、実店舗だけでなくネットショッピングでも利用可能です。dポイントが貯まる・使えるのが特徴で、ドコモユーザー以外も利用できます。
QRコード決済の仕組み
d払いは、店舗に設置されたQRコードをスマートフォンで読み取るか、アプリに表示されたQRコードを店舗側が読み取ることで決済が完了します。この簡単な仕組みにより、現金やクレジットカードを持ち歩く必要がなく、スマートフォン1台で支払いができます。また、オンラインショップでは支払い方法として「d払い」を選択するだけで利用可能です。
オンラインショップで利用するためには、d払いを選択できるオンラインショップ開設サービスを選ぶ必要性があります。中には、できないものもあります。
dポイントの活用
d払いを利用すると、支払い金額に応じてdポイントが貯まります。通常は200円（税込）につき1ポイント（0.5%還元）が付与されます。貯まったポイントは、次回の支払いに使用したり、提携サービスで利用したりすることができます。このポイント還元システムにより、顧客の継続利用を促進し、事業者側の売上アップにつながる可能性があります。
事業者がd払いを導入するメリット
d払いを導入することで、事業者は新規顧客の獲得や売上アップが期待できます。
dポイントの還元により顧客の継続利用を促し、QRコード決済の手軽さで決済の迅速化が図れます。また、メルペイとの相互利用で幅広い顧客層にアプローチできます。
新規顧客の獲得
d払いを導入することで、約9,600万人（2023年6月末時点）のdポイントクラブ会員へアプローチできます。これは潜在的な新規顧客の獲得につながる大きなチャンスです。また、2020年9月からはメルペイとの相互利用が可能になり、メルカリユーザーも含めた幅広い顧客層にアピールできるようになりました。このように、d払いの導入は事業者の顧客基盤拡大に貢献します。
売上アップの可能性
d払いを利用する顧客は、dポイントの還元を目的に利用頻度や購入金額を増やす傾向があります。また、dポイントを使って支払うことで、顧客の購買意欲を高める効果も期待できます。さらに、QRコード決済の手軽さにより、購買活動が促進され、結果として売上アップにつながる可能性があります。このように、d払いは事業者の売上向上に寄与する潜在力を持っています。
d払い導入時の注意点
d払いを導入する際は、決済手数料や入金サイクル、システム環境の整備などを考慮する必要があります。また、全ての顧客がd払いを利用できるわけではないため、他の決済手段との併用も検討すべきです。導入前に十分な調査と準備が重要です。
決済手数料
d払いの決済手数料は通常2.86%（税別2.60%）です。現金払いと比較すると、やはり手数料がかかることはマイナスのように感じます。しかし、現金は顧客の財布の中身次第で、今すぐ決済をさせることができませんが、キャッシュレス決済にはそれができます。
入金サイクル
d払いは、提携する方法によっては、すぐに入金が反映されるわけではありません。これにより、小規模な店舗は、キャッシュフローが悪化する可能性があります。
ただし、QRコード決済は、2023年現在では、全体の決済の割合が、約4％程度です。d払いのシェアで、キャッシュフローが致命的に悪化するとは考えづらいです。
また、キャッシュレス決済サービスを使うと、入金サイクルは、ほとんどのサービスで統一することができますし、Square決済や楽天ペイでは、入金口座の制限がありますが、翌営業日（翌日）に入金されます。
d払いの独自のキャンペーンや取り組み
d払いには、独自のキャンペーンや取り組みとして以下のようなものがあります。
現在は行われていないキャンペーンや取り組みが含まれる可能性もあります。
お買いいもの～It’s Shopping for Good.～
対象商品をd払いで購入すると、dポイント10%還元と1%の寄付が行われるキャンペーンです。教育や病児支援などの社会貢献活動に繋がり、お得に買い物しながら社会貢献できる取り組みとなっています。
自治体キャンペーン
特定の自治体と連携し、対象地域の店舗でd払いを利用すると高還元率のポイントが付与されるキャンペーンです。地域経済の活性化と、ユーザーへの還元を両立させる取り組みとなっています。
d曜日キャンペーン
毎週金曜日と土曜日に、対象加盟店でd払いを利用すると追加でポイントが還元されるキャンペーンです。定期的な高還元日を設けることで、ユーザーの利用促進と加盟店の売上向上を図っています。
dトク祭
毎月開催される大規模な抽選キャンペーンで、d払いやdカードなどの利用で抽選に参加できます。最大10万ポイントが当たる可能性があり、ユーザーの継続的な利用を促進する取り組みとなっています。
まとめ
d払いは、NTTドコモが提供するQRコード決済サービスで、事業者にとって新規顧客獲得や売上アップの可能性を秘めています。
dポイントの活用や決済の手軽さが特徴ですが、導入にあたっては決済手数料やシステム環境の整備など、注意点もあります。事業の特性や顧客層を考慮し、メリットとデメリットを十分に検討した上で、導入を判断することが重要です。