BASE(ベイス)とは?特徴・料金プラン・機能を徹底解説

ネットショップを手軽に始めたいと考えている個人事業主や小規模企業の方に注目されているのが「BASE(ベイス)」です。初期費用・月額費用が無料で始められる手軽さと直感的な操作性が魅力のサービスで、ショップ開設数は220万を超え、7年連続でネットショップ開設実績No.1を誇ります。専門的な知識がなくても自分だけのネットショップを持ちたい方、オリジナル商品を販売したい方に最適です。本記事では、BASEの特徴や料金プラン、導入するメリットと注意点について詳しく解説します。

BASEの特徴とは?

BASEは初心者でも簡単に始められるネットショップ作成サービスです。初期費用・月額費用が無料で始められるスタンダードプランが人気で、商品が売れた際の手数料のみで運用できます。HTML/CSSなどの専門知識がなくても、テンプレートから選んで簡単にデザイン性の高いショップを作成できるため、個人や小規模チームに多く選ばれています。また、決済サービスの導入も管理画面から簡単に設定できるのが特徴です。

運用のしやすさ

BASEの最大の特徴は、PCスキルに自信のない方でも直感的な操作でネットショップを開設・運営できる点です。豊富なデザインテンプレートから好みのものを選ぶだけで、オリジナリティのあるショップデザインを実現できます。商品登録や在庫管理、決済設定なども管理画面から簡単に行えるため、ネットショップの運営に不慣れな方でも短時間でマスターできます。BASEの調査によると、利用者の74.2%が1名での運営、99%が4名以下の少人数体制で運営しているという結果もあり、少ないリソースでも効率的に運営できることが証明されています。

ユーザーの使いやすさ

来店したお客様にとっても使いやすいショッピング体験を提供できることがBASEの魅力です。レスポンシブデザインに対応しているため、PCだけでなくスマートフォンからのアクセスでも快適に閲覧・購入ができます。また、「BASEかんたん決済」により、クレジットカードやコンビニ決済、後払いなど多様な決済方法に対応しているため、お客様の好みの支払い方法を選べます。セキュリティ面では常時SSL対応で、お客様が安心して買い物できる環境を整えています。さらに2024年7月からは、パスキー認証も導入されており、パスワードレスで安全なログインが可能になりました。

集客に役立つ機能

BASEには、自社ECの弱点である集客をサポートする機能が充実しています。特にBASE独自の集客チャネルである「Pay ID」は2024年5月時点で累計ID登録者数が1,400万人を突破しており、ここからの集客効果が期待できます。また、InstagramなどのSNSと連携する機能も簡単に導入でき、SNSからの集客・販売をスムーズに行えます。メールマガジンやクーポン発行などの販促ツールも充実しており、顧客獲得からリピーター育成までをサポートします。Apps(アプリ)を利用することで機能を拡張でき、ショップの成長に合わせて必要な機能を追加していくことも可能です。

セキュリティ対策

BASEは2016年9月末から全てのショップで常時SSLが利用可能になっており、データ通信の暗号化によって安全なショッピング体験を提供しています。また、2024年7月には「パスキー認証」を導入し、ショップ管理画面へのログイン時のセキュリティを強化しました。パスキー認証は、パスワードに代わるより安全な認証方法で、生体認証(指紋・顔)等を利用することで、フィッシング詐欺等への対策に有効です。ショップオーナーとそのスタッフが安心してネットショップを運営できるよう、セキュリティ対策が常に更新されています。

BASEの詳細とは?

BASEを導入する際の費用や機能など、詳細情報をまとめました。初期費用は無料で、プランによって月額費用と手数料が異なります。多様な決済方法に対応し、80種類を超える拡張機能で自分のショップをカスタマイズできるのが特徴です。

項目詳細
月額スタンダードプラン:0円
グロースプラン:19,980円(年払いの場合は月額16,580円)
初期費用0円
IT導入補助金の利用△(関連サービス「Connected Base for 電子帳簿保存法」は対象)
ユーザーができる決済方法・クレジットカード決済
・コンビニ(Pay-easy)決済
・銀行振込決済
・キャリア決済
・Amazon Pay(Webページからの購入のみ)
・PayPal決済(Webページからの購入のみ)
・後払い決済
主な機能・商品登録・管理
・デザインカスタマイズ
・BASEかんたん決済
・スマホ対応
・SEO対策
・Apps(拡張機能)
・Instagram連携
・メールマガジン配信
・クーポン発行
・レビュー機能
・Pay ID連携
連携可能なPOS専用のPOS連携サービスはないが、Appsを通じて在庫管理などのバックオフィス業務効率化が可能

BASEのプランごとの特徴

BASEには「スタンダードプラン」と「グロースプラン」の2つの料金プランがあります。どちらを選ぶかは、主に月間の売上規模によって決めるとよいでしょう。プランごとの違いは以下のとおりです。

プラン名スタンダードプラングロースプラン
月額料金0円19,980円(年払いなら16,580円/月)
初期費用0円0円
サービス利用料3%なし
決済手数料3.6%+40円2.9%
【月間売上1万円】合計コスト約700円約20,270円
【月間売上5万円】合計コスト約3,340円約21,430円
【月間売上10万円】合計コスト約6,640円約22,880円
【月間売上17万円】合計コスト約11,260円約24,910円
【月間売上50万円】合計コスト約33,040円約34,480円

スタンダードプランの特徴

スタンダードプランは、初期費用も月額費用も0円で始められるプランです。商品が売れた際に「BASEかんたん決済手数料3.6%+40円」と「サービス利用料3%」が発生します。決済手数料はクレジットカード決済やコンビニ決済など決済方法によって変わりませんが、1回の注文ごとに一律で発生します。

このプランは、これからネットショップを始める方や月間の売上が17万円以下の方におすすめです。商品が売れるまで費用がかからないため、リスクを抑えてネットショップを運営したい方や、副業として商品販売を始めたい方に適しています。また、季節商品など年間を通して安定した売上がない商品を扱う場合も、固定費がかからないスタンダードプランが有利です。

グロースプランの特徴

グロースプランは、月額19,980円(年払いの場合は月額16,580円)の固定費がかかる代わりに、決済手数料が2.9%に抑えられ、サービス利用料がかからないプランです。月間の売上規模が50万円を超えるとスタンダードプランよりもトータルコストが安くなります。特に客単価が高い商品や、安定した売上が見込める方に適しています。

また、将来的に売上の拡大を目指している方も、成長に合わせてプランをアップグレードすることで、手数料の負担を軽減できます。グロースプランのメリットは、売上が増えるほど手数料の差額が大きくなる点です。月商100万円以上になると、その差は顕著になります。

今後さらに、AIによる業務効率化や海外向け販売を強化する機能など、売上アップに役立つ機能が追加される予定もあるようです。

BASEを導入する際の注意点

BASEは手軽にネットショップを始められる便利なサービスですが、導入前に知っておくべき注意点もあります。以下のポイントを理解した上で、自社のビジネスに合っているかを判断しましょう。

売上金の振込申請と手数料について

BASEでは、売上金を受け取るには振込申請が必要です。申請から入金までは通常10営業日かかります。早く入金を希望する場合は「お急ぎ振り込み」サービスを利用できますが、通常の手数料に加えて決済金額の1.5%の追加手数料が発生します。

また、売上金の入金時には振り込み申請手数料250円と事務手数料500円(振込金額が2万円以上の場合は無料)がかかります。これらの手数料は最終的な利益に影響するため、事前に計算しておくことが重要です。特に小額の売上が多い場合は、振込手数料の影響が相対的に大きくなるため注意が必要です。

集客は基本的に自己責任

BASEは、Pay IDという独自の集客チャネルを提供していますが、基本的には自社ECサイトのため、集客は店舗側の努力が必要です。モール型のECサイト(楽天市場やAmazonなど)と違い、すでに多くの顧客が集まっているプラットフォームではないため、SNS連携や広告出稿などを活用した集客戦略が欠かせません。特に新規でショップを開設する場合は、認知度を高めるための施策が重要になります。BASEは拡張機能(Apps)を通じてSEO対策やSNS連携などの集客ツールを提供していますが、これらを効果的に活用するためのノウハウは店舗側で習得する必要があります。

カスタマイズの制限

BASEは簡単にネットショップを開設できる反面、デザインやシステムのカスタマイズには一定の制限があります。テンプレートをベースにしたデザインカスタマイズは可能ですが、完全にオリジナルのデザインを実現するには限界があります。

また、BASEが提供する決済方法(BASEかんたん決済)以外の決済手段を導入することはできません。例えば代引きやApple Pay、PayPayなどの決済方法や、ショップ独自の銀行振込、現金手渡しなどの決済方法は利用できません。

さらに、基本機能以外の拡張機能を利用する場合は、追加のAppsをインストールする必要があり、一部のAppsは有料です。

国際対応の制限

BASEは主に日本国内向けのサービスとして最適化されており、海外向けの販売には一部制限があります。多言語対応や海外通貨での決済、国際配送の設定などは、標準機能では十分でない場合があります。越境ECを主な目的とする場合は、専門的な越境EC向けのサービスや、海外展開に強いプラットフォームを検討した方がよいでしょう。

ただし、BASEのAppsの中には「越境ECに関するApp」もあり、今後さらに機能が拡充される可能性もあります。BASEでの海外展開を検討している場合は、現在の機能がニーズを満たすかどうか確認することが重要です。

セキュリティ対策の重要性

BASEは常時SSL対応やパスキー認証の導入など、セキュリティ対策を強化していますが、ショップオーナー側でも適切なセキュリティ意識を持つことが重要です。特に管理画面へのログイン情報は厳重に管理し、できればパスキー認証を導入するなど、不正アクセスを防ぐ措置を講じましょう。

また、定期的なパスワード変更やアカウント管理の徹底など、基本的なセキュリティ対策も忘れないようにしましょう。お客様の個人情報や決済情報を扱うネットショップでは、セキュリティインシデントが発生すると信頼を大きく損なう可能性があるため、BASEが提供するセキュリティ機能を最大限活用することをおすすめします。

まとめ

BASEは、初期費用・月額費用無料で始められるネットショップ作成サービスとして、個人事業主や小規模企業に広く利用されています。専門知識がなくても直感的な操作で簡単にショップ開設ができ、多様な決済方法や拡張機能を通じて、成長に合わせたカスタマイズが可能です。

特に魅力的なのは、スタンダードプランで無料からスタートでき、売上に応じてグロースプランへの移行も検討できる柔軟な料金体系です。月商17万円以下であればスタンダードプラン、50万円を超えるとグロースプランの方がコスト面で有利になります。

Pay IDを通じた独自の集客チャネルやInstagramなどのSNS連携機能も充実しており、自社ECの弱点である集客面もサポートしています。また、常時SSL対応やパスキー認証の導入など、セキュリティ面も強化されています。

一方で、売上金の振込には申請が必要で手数料もかかること、カスタマイズには一定の制限があること、基本的な集客は自己責任である点なども理解しておく必要があります。

BASEは、特にオリジナル商品を販売したい個人クリエイターや、少ないリソースでネットショップを運営したい小規模事業者に最適なサービスです。すでに220万を超えるショップが開設されている実績からも、その使いやすさと信頼性は証明されています。ネットショップ開設を検討している方は、ぜひBASEを選択肢の一つとして検討してみてはいかがでしょうか。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です